「赤旗日曜版なら823円だよ!」が結構キケンな誘い文句だと思うわけ

ある程度目上の方から新聞系を勧められるといつも思うことがあります。

若者の貧困が深刻だということが、記事では見ていても目の前にいる人物がそうかもしれないと思ってる人は少ないんだろうな…と。

 

私が新卒で入社した会社は業界では名の通った企業でした。早朝に家を出て、だいたい帰宅は夜12時頃。時間外が1円たりとも出なかったので時給換算すると500円にも満たないです。似たような生活をする友人、後輩は決して少なくありませんでした。みんな身体をボロボロにしてから耐えられなくなって辞めるんです。

 そのあとに勤めたのが時給950円~1000円のフルタイム。ちょうど今の神奈川の最低賃金が956円と想像しやすい数字になったので、こういう人がどんなやりくりをしているのかつづってみたいと思います。

 

最低賃金で8時間労働、20時間働くとこうなります。

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手取りにすると121576円。

そこから必要最低限の費用を除きます。かなりざっくりした数字ですが、とても余裕がありません。

固定電話はスマホで代用し、車を持つのは難しいでしょう。

 

少し現実味を足すとこんな感じになります。

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これには仕事で必要な被服費も交際費も入れてません。お酒もタバコも一切なし。

 

この残金から赤旗日曜版823円を支出するとどうなるでしょうか?

手元に残るのは9071円。約8%も占めることになります。

 情報源としてとても有用なのは分かっていても、簡単に出せる数字ではないのです。私の場合外で暮らすのは無理だと思ったので、実家暮らしでその分家に入れていましたが、怪我等で治療費がかさんだり、その間仕事ができなくなったりしたので手元に残る金額は大差ありませんでした。ブラック企業にいたときは手取りはもう少しマシでしたが、そのあとの医療費等に消えました。

 

手取り20万くらいある人からしたらたった823円かもしれませんが、手取り12万ちょっとの人にとっては「毎月払います」とはすぐにいかないのです。しかも他の人から言われると、月823円簡単に出せない自分に何ともいえない惨めな気持ちになります。少なくとも私はそうでした。今勧めようと思っている目の前にいる若者は、こういう人かもしれません。その可能性を頭の片隅において、「それくらいなら出せるでしょ?」という態度は出さずに勧めてもらえればと思います。

 

 

赤旗ではありませんが、Twitter共産党員の方がリプ下さったので、TLを除いてみたらこんな呼びかけが。

日本共産党への募金で、直接事務所や党員に渡すのが難しい場合は、郵便振替が一番便利です。 郵便局で振替払込用紙に「口座番号:00170-7-98422 口座名義:日本共産党中央委員会」と、氏名、住所、職業を記載して窓口かATMへGO。

 平日仕事してる人はまず窓口営業時間中に行くのが無理ですし、ブラック企業勤めしてたらそもそもゆうちょのATMの営業時間に行くことも難しいです。せめて別口で連絡先等知らせて、ネットバンクもOKだったら寄付してくれる人も広がるだろうになと思いました。

 

市民が協力しやすい仕組みを作って下さると嬉しいです。

さおりんがいる党を応援し隊٩( 'ω' )و